2019年3月 のアーカイブ

4月30日(火)、5月1日(水)臨時休診いたします。

2019年3月27日 水曜日

お薬の処方時にゴールデンウィークの事を考えなければならない頃になってきました。

今年は異例の10連休ということで…喜ぶ方々や喜べない方々が別れていそうですね。

こんにちは、小野寺動物病院院長の小野寺史也です。

当院は日曜祝日でも午前中の診察は行っています。ですが今年のゴールデンウィークは長すぎるということで

途中に臨時休診をいただくこととしました。当院の本来の休診日は木曜日ですので4月30日、5月1日、5月2日が休診となります。

継続的にお薬を内服されている飼い主様におかれましては、期間中にお薬が切れないようご確認をお願いいたします。

 

具体的には

4/27(土曜日)…午前・午後診療

4/28(日曜日)…午前診療

4/29(昭和の日)…午前診療

4/30(退位の日)…終日休診

5/1(即位の日)…終日休診

5/2(なぜか休日)…終日休診

5/3(憲法記念日)…午前診療

5/4(みどりの日)…午前診療

5/5(こどもの日)…午前診療

5/6(振替休日)…午前診療

 

ということになります。

ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。

 

小野寺動物病院 小野寺史也

フィラリアについて

2019年3月21日 木曜日

Googleさんは週に1回「投稿するといいことあるんじゃない?ん?」という趣旨のメールを送ってきます。

そのメールを確認した僕は基本的に以前の投稿を再投稿するのですが、今回は時期が時期ですのでフィラリアについて書いてみました。

すると再びGoogleさんから「今回の投稿大好評だからもっと投稿してみたら?ん?」というメールが届きました。

 

まぁ追加の投稿はしないんですがGoogleさんが多くの人が見ているみたいだよというお墨付きをくれましたのでブログにも転載&補足してみたいと思います。

いつもどおりに要点を先に書きます。

・都内23区内は緑も少なく、屋外飼育されている犬もほぼいないことからフィラリアに重篤感染する可能性は低い。

・フィラリアは「感染すると命にかかわる」ようなマラリアなどとは違い、感染数に応じて危険度が変わる。

・東京都外によく行く子・ドッグランなどの不特定多数の犬のいる場に行く子・川沿いを好んで散歩する子には予防を考えても良い。

といったところです。

 

以下が転載です。具体的には「蚊がどれほどのハードルを超えてフィラリアを感染させるに至るのか」について書いたつもりです。

そろそろノミダニ予防、フィラリア予防の時期ですね。診察時にもフィラリアの説明をする機会が増えてまいりました。ちょうどいいのでフィラリアの生態について書いてみたいと思います。
まず、まんまと犬科動物の心臓で出会ったフィラリアのオスメスは交尾をし、子供であるミクロフィラリアを生みます。ミクロフィラリアは血液中を流されながら生き続け、たまたま蚊に吸血されたものは数度脱皮をして感染仔虫になります。2週間程かかります。感染仔虫になった虫は蚊の吻鞘というところで感染の機会を伺います。その蚊がまた犬を刺した際に針穴近くに落下した仔虫は自力で体内に入り込みそのまま3ヶ月ほど成長します。その間に何度か脱皮するのですがこの脱皮段階が早い場合にいわゆる「フィラリア症予防薬」という駆虫薬が効きます。
3ヶ月ほど成長した成虫は血流に乗って心臓の右心房に留まり、またオスメスが出会って交尾できれば仔であるミクロフィラリアを生みます。当然ですがオスのみ、メスのみしかいない場合にはミクロフィラリアは生まれません。ただしメスの場合はフィラリア抗体検査に引っかかる量の交代を犬の体が産生します。これがフィラリアの生活環(ライフサイクル)です。

では現代の東京の生活を見直してみましょう。
・屋内で生活する犬は蚊に刺される機会が少ない。(蚊の生活半径は半径10m程。基本的に水場を離れない)
・屋外で生活していない以上、同じ蚊(たまたまフィラリア陽性の犬を刺し、感染能力のある仔虫を持った蚊)に再び刺されることはもっと少ない。
・そもそもフィラリア陽性の犬が極端に少ないため、吸血しに来た蚊がフィラリア感染仔虫を持っている可能性は低い。
・犬の血を使って産卵しようと考えている蚊は人の血でも産卵できるため、動きの少ない毛のない動物を狙う傾向にある。

ということで、フィラリアに罹る可能性自体が少ない上に重篤な状態になる素地(同じ蚊に何度も刺される屋外生活をしていない)のない動物に予防する意義は僕は高いとは感じません。

「検査はするけど予防はしない」という選択肢を犬との生活に取り入れるか検討してみてはいかがでしょうか?ただし、頻繁に都外に外出したり、ドッグランのように不特定多数の動物のいる地域に行く生活をしている子には予防すべきと考えています。
生活スタイルを教えていただければ最適だと僕が考える駆虫スタイルを提案させていただきます。

よろしければご相談ください。

 

小野寺動物病院 小野寺史也

歯について(歯垢・歯石・歯周病)

2019年3月12日 火曜日

やっと風邪が温くなってきましたね。寒いのが大っ嫌いなのであまり外出せずに3ヶ月ほど過ごしている小野寺動物病院院長の小野寺史也です。こんばんは。

今回は動物との生活でどうしてもつきまとってくる歯の問題について書きたいと思います。

いつものように結論を箇条書しますね。

・食肉目である犬猫の歯石沈着の速度は人の5倍以上である。

・歯垢の段階を過ぎた歯石はブラッシングでは除去できない。

・物理による研磨以上に有効な歯石対策は残念ながら存在しない。

・食肉目である犬猫は歯を失ってもあまり困ることはない。

…ということです。

以下に説明を書いていきますねー。

 

人にも歯はありますし、犬猫にも歯はあります。そのためついつい同じ様に考えがちです。しかしここに種別の大きな相違点があります。

人にはものを遮断するための門歯(前歯)、肉を噛み切るための犬歯、あまり硬くないものを砕くための前臼歯、硬いものを噛み砕くための臼歯があります。

このように多種類の歯を持っている理由としては、僕たちの祖先が雑食であることが大きな要因です。果物、木の芽、小動物、木の実など栄養にできる雑多なものを食餌にしていたことが多用途な歯を持つ理由です。特に十分な咀嚼を必要とする硬いものを噛んでいたことで僕たちの口腔には酸に抵抗するためのアルカリを分泌する必要がなくなりました。

 

一方肉食獣である犬猫の主食は肉や骨であり、消化を助けるために人にはない唾液腺を持っています。この唾液腺はアルカリ性であり、犬猫の口腔内をアルカリ性に保っています。酸は物を溶かし、アルカリは物に沈着します。このため犬猫には虫歯ができにくい代わりに速やかに歯石が沈着するのです。

 

近年、動物用フードが食餌の主流となり、犬猫の口腔内環境は劇的に変化しました。炭水化物が主体の食餌をすることで口腔内のpHはあまり変化することが無くなり、歯石の沈着速度が速まったのです。(これは人でも同じことが言え、人の口腔内は基本酸性ですので虫歯が増えました)

特にフードはビスケットやクッキーのような形状ですから一番奥の歯の後ろに留まってしまうのです。犬の舌は人のように器用にできていませんから口の周りを拭うことはできても歯の間にある異物を取ることはできません。(犬猫の舌は薄いですよね?ということは筋肉が少ないということで人ほど自由に舌を動かすことができないのです)

 

ですので歯垢・歯石の沈着を防ぐ最大の手立ては「毎日食べかすを取り除くこと」になります。

 

これがなかなか大変で、特に猫は口腔内が狭いため人の指が入ると違和感が強くなかなか掃除させてくれません。

犬も「ちょ、おい、やめぇや」とばかりに嫌がります。これらの対策として歯磨きになれるために小さな頃から慣れさせることは非常に有用です。

 

しかしもう十分大人のこの場合、やらせてくれない子のほうが多いのではないでしょうか?

そんなときに有用な方法が「食べかすが口腔内に残らない食餌」と「歯垢・歯石除去」です。

 

先に書いたようにビスケットやクッキーのように水が加わると粘土状になる食事が歯石の沈着を助長させます。それならばしっかり飲み込める食餌にすれば必然口腔内に食べかすは残りませんよね?そんな食餌が「肉の給餌」です。噛んでいれば少量の食餌は歯に残りますが、ほとんどの犬猫はおいしい食事は丸呑みします。ゆえに、口腔内に残さずつるっと食べてくれます。そもそも噛まなくても飲み込める大きさに切って与えることができるのですからビスケット状にさえしていなければ問題は少なくなることは道理ですね。

 

そして「溜まってしまった歯石をどうするか」という問題に対しては、

・怒らない子であれば無麻酔で歯石除去をする。当然歯周ポケットも掃除する。

・起こるこの場合、歯石除去の器具を噛むと歯が割れる危険があるため鎮静(意識を奪わない処置、麻酔よりも安全)下で歯石除去をする。

・抜歯の必要があるほど歯周病が進んでいる場合には全身麻酔下で抜歯処置と歯石除去をする。

という方法が対策です。鎮静処置は「動く気が起きないくらいダルいけれど痛みは感じる」状態ですので、痛みをわざわざ与えることは獣医療の精神に反します。

 

口腔内の様子を確認した上で治療方法を提案しますのでよろしければご相談ください。

動物が飼い主様の口を遠慮なく舐められるようにしてあげたいものです。「相手の口を舐める」行為は最大限の親愛の表現方法ですので。

 

よろしくお願いいたします。

 

小野寺動物病院 小野寺史也