お耳の治療について

2012年7月17日

すっかり真夏の様相の毎日ですね。ジェルマットの快適性に驚いている獣医師の小野寺です、おはようございます。

さて、本日のちょい話のお題は「耳の治療について」です。

耳の疾患はたくさんありますが最も多いのは「外耳炎」でしょう。

 

外耳炎はその20%以上に中耳炎を併発している可能性があるため、程度がひどい場合には炎症が波及することで内耳症状(前庭疾患症状、内耳炎、頭部傾斜、眼振、頭部捻転傾斜など)が引き起こされる場合があります。

特別なことのない限りは通常炎症は外耳から発生する場合がほとんどで、原因としては細菌性・マラセチア性・アレルギー性・薬剤性など様々です。

高温多湿のこの時期に多いのは急性マラセチア性外耳炎で、水分の外耳内の残存、汚水の侵入等によって起こります。立ち耳よりも垂れ耳の動物に重篤化する症例が見られ、片側の子もいれば両側の子もいます。私見ですが横になって寝る子の下側が悪くなりやすいような気がします。(これはあくまで私見です。調査によれば立ち耳と垂れ耳に差はないとのことです)

 

2~3週間の治療で軽快もしくは回復しない場合は難治性と呼ばれます。この場合原因としては

・慢性炎症により耳道壁の肥厚が進み、耳道が細くなってしまっている。

・疾患の根底にアレルギーがあり、耳道の治療では原因の除去にならない。

・耳道内に異物(汚れの塊・腫瘍)が残っているため、洗浄しても汚れを磨いているだけになっている。

…などが考えられます。

 

外耳炎の治療の基本は「耳道内の環境を正常化する」ことです。

手順の基本は

1.観察・現状把握

2.原因究明

3.状態の確認

4.処置・治療

5.経過の確認と方向修正 …となります。(範囲が広いため曖昧な記載しかできずに申し訳ありません)

 

具体的には耳の洗浄・消毒を行い、同時に原因菌の確認を行います。必要であれば薬剤感受性試験を行います。薬液を注入し1週後に確認します。自動が清潔で薬液が残っているようでしたら薬液除去後に同じ薬液を注入して次は2週後に診察します。これを繰り返してき8週間開けても清潔であれば完治として以降は経過観察としています。

ですので最短で初診当日・1週後・3週後・7週後・15週後の5回は確認が必要です。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

小野寺動物病院 院長 小野寺史也