肌寒いくらいの気温になってきましたね。

2013年10月16日

10年に一度という発表が為された台風が太平洋側を通過中です。
病院直撃ではなくて幸いでしたが千葉方面は大荒れな上、東京も各種公共交通機関・飛行機の間引き運転・欠航が相次いでおり、改めて自然の脅威の前には「静かにしている」ことが一番なのかなと思いました。
院長の小野寺です。おはようございます。

急な気温の低下にともなってワンちゃんネコちゃんの体調も変化が見られる場合が多いように感じます。
咳などの呼吸器系、心臓弁膜症や心筋症などの循環器系、全身状態の悪化に伴う食欲の低下などなど色々あります。
しかし一年を通じて来院される症例の中で多いのは皮膚疾患と消化器疾患です。最近この中でも下痢症の子が多く見られる印象を受けますので今回は小動物の下痢症についてお話しようと思います。

下痢症は文字の通り下痢を主訴に来院される症例の事を言うのですが、分類方法がいくつもあります。これは下痢を引き起こしている原因による分類、下痢を起こしている部位による分類、排泄される便の形状による分類などです。あくまで例としてあげますと
・原因による分類…細菌性・寄生虫性・ウイルス性・腫瘍性・免疫介在性・アレルギー性・ストレス性・全身性など
・部位による分類…小腸性・大腸性など
・便の形状による分類…軟便・水様便・黒色泥状便・粘膜便・粘血便・血便など

このうち小動物で多く見られるのは感染性(細菌性・寄生虫性・ウイルス性)大腸性下痢症であり治療に際して他の全身状態の悪化(元気がなくなる、食欲が低下する)や他の症状(特に嘔吐・脱水)が顕著に見られない場合には内服薬による治療が主になると思います。
ここで特に注意していただきたいのは、下痢症とは下痢を起こす原因があることに対する生き物の生理反応であるということ。下痢を起こす原因がある程度特定されていない場合(ウイルス性などは特に特定のウイルスを検出することが困難な場合が多い)に「下痢止め=止瀉薬」を用いることは危険があるということです。治療への反応が乏しく下痢による脱水が強い場合には用いるケースがないわけではありませんが、軽度の下痢症であっても市販の(処方薬であっても)止瀉薬は様子を見てからの投与が望ましいと思っています。
下痢症を起こした場合にはまず
・ここ数日で強いストレスにさらされるような機会はなかったか。
・ここ数日で特別なものを食べさせたか、フードを変更したりはしていないか。
・ここ数週間で不特定多数の同種動物のいる場に行っていないか、接触はなかったか。

などを思い起こして下さい。特に思い当たるフシがなかったとしても小動物、特にワンちゃんは外の環境の地面や糞便に接する可能性を常にもっているもの。感染性の下痢症を起こす可能性は常にありますので少し(一概には言えませんが1~2日が一般でしょうか)様子を見ても続くようでしたらご来院いただけたらと思います。
もちろん治療の開始は早いに越したことはありませんので必ず1~2日様子を見てからというわけではありません。軽度の軟便以上の場合、便の回数の増加が顕著に見られる場合には特に早い受診をおすすめいたします。

よろしくお願い致します。

 

小野寺動物病院 院長 小野寺史也