猫の健康診断について(ほぼ焼き直し)

2019年11月21日

最近の生活の不摂生がたたって腰痛に悩まされている院長の小野寺です。こんばんは。

手術台を高くするなど工夫をしていますが、処置をしやすい姿勢をとるとどうやら体に無理をさせるようで…

ただ、手術台を高くするためテンピュールのマットを引いたところ手術中の動物の保温性も高まるなどの副次効果を実感しています。

「何事も工夫は大切だなぁ」と感じてみたり(笑)

 

外出時に暑さによるストレスを感じなくなるこの時期は健康診断として病院を訪れやすい時期だと思います。

考えていただきたいのは、一般動物用食単独で生活している場合、気づかないうちに体(特に腎臓)に負担をかけてしまっている場合があるということです。突き詰めていってしまえば、食事内容に配慮している場合には健康診断の意義は低くなると言っても過言ではありません。

 

今回は猫ちゃんの健康維持について書きたいと思います。

 

猫ちゃんはその生物由来の気質から周囲の環境が変化することを好みません。

なぜなら、似た条件で似た場所ならば似た獲物が来る可能性が高く、狩猟の成功率が高まるからです。(確実ではありませんが)

「生き物は生きやすいように変化していく」ものです。

猫科の動物は個体ごとの縄張りを持ち、繁殖期に交配をする…つまり他の個体と関わりを持つことにメリットがなく、群れの形成にもメリットはなく、周囲の環境、すなわち場所や地形の特徴を把握することを重視する傾向の説明になります。草原動物のライオンなどは例外です。模様替えをした後の猫ちゃんが落ち着かなくなったり不機嫌になる傾向とも一致しますね。

 

そんなわけで、変化を好まない猫ちゃんの環境を変えるような「外出」は少ないほどストレスが少ないのは当然です。

 

当院の食事指導の提案は動物の食性を考えたものにしてあり(具体的には鶏肉を中心とした肉食メインの食事に、加齢による内蔵負担を考慮して年齢により油脂・脂肪の追加を検討するもの)、環境、個性、身体的ストレスを考慮しても7歳以降の健康診断を推奨しています。キャットフード単独の食事を与えず、安全な食肉を主体とした食事であれば中高齢期までは問題がないだろうと予想しているからです。

 

ゆえに、次の情報をぜひお伝えしたく思います。

①キャットフードは理想的な猫の食事などではなく、特に市販のフードは表記されている情報自体が著しく間違っている場合がある。

②安全な食材は人間用食材以外では担保されない。なぜなら法律並びに検査体制自体が実質的に存在しないから。

③若齢時の健康診断自体に意義が低い。血液検査の異常感知能力はあまり高くなく、生活環境の見直しのほうが経験的に有益であることが多い。

④猫ちゃんで特に多い疾患は腎臓機能障害と尿結石であるが、両方共水分の多い肉中心の食餌をしていると起こりにくい。(肉を主食にしている肉食獣の尿は酸性のため、ストラバイト尿症になる事自体が少ない)

 

と僕は思います。

アニマルドックとか色々言い方はありますが「そもそもの生活が不健康ではないか」について考えていただければと思います。

 

大切なことなのでもう一回書きますが

ペットフードが理想的な食餌なんてコマーシャルによる先入観の植え付けであり幻想の可能性がある…ということです。

 

肉を食べることを前提とした胃腸を保持っている生き物が体に無理なく食べられる食材はやはり肉である…ということですね。

 

ペットフードの炭水化物の算出方法は100-粗蛋白率-粗脂肪率-粗繊維率-灰分-水分です。

お持ちのフードの裏に書いてある%を合計し、100から引いたものが全て炭水化物です。

よろしければ計算してみてください。ライス・サラダ付きのハンバーグ定食かな?と思うと思います。

 

ご意見などありましたらお問い合わせからご連絡ください。

ご来院の際には事前に診察時間中にお電話にてご予約ください。直接ご来院された場合でも診察させていただきますが、お待たせする時間が長くなってしまいます。

 

よろしくお願いいたします。

 

小野寺動物病院 小野寺史也