診察・手術・健康診断の料金について

2020年10月3日

動物病院での診察や手術の金額は飼い主様にとって関心事の一つかと思います。

 

先日想定していた手術の金額と違うとのことで(電話に行くふりをして会計せずに無断で)帰られた飼い主様がいらっしゃったので、手術の金額について詳しく書いてみようと思います。

 

当院のサイトの診療案内の項目の中でも金額の目安を掲載しているのですが、もしも善良な飼い主様を惑わせてしまっていたら申し訳ないのでこのブログで説明させていただこうと思います。

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前提として、行う手技が決まっている事柄については金額が決まっていますが、手技が決まっていない事柄は金額が決まっていません。

ですので例えば「動物の具合が悪そうだけれどいくらかかるか」という質問には答えられません。どのような状態でどのような検査・治療が必要かが事前に分からないためです。

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※2020年10月15日追記:たくさんの反響があり、そのほとんどが「分かりにくい」というものでした…orz。書き直してみたのでご確認ください。

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細かい金額や手技各々の金額が並びますので正直とても長いです。なのでまず要点だけを書きますね。ご不明点は病院にご連絡ください。

 

・初めての来院時1650円(税込み・以下略)、再診時550円かかる。

 

・事前検査・エリザベスカラー料金まで含んだ、犬去勢手術の総合計は45540円、犬避妊手術は56540円、猫去勢手術は37290円、猫避妊手術は48840円である。ただし犬の去勢・避妊手術は体重により加算する場合がある。

 

・手術の事前血液検査に最小7700円から最大15400円かかる。打診で異常があった場合、レントゲン検査も行う。

 

・手術料金以外に麻酔や抗生物質代などがかかり、その合計は概ね11000円前後である。ただし体重や手術時間により加算がある。

 

・中性化手術の料金は猫♂11000円、猫♀22000円、犬♂16500円、犬♀27500円である。ただし犬は体重により加算がある。手術内容が一般的な手技と異なる場合(潜在精巣がある、子宮水腫があるなど)内容により加算がある場合がある。

 

・ワクチン接種だけの場合、手術当日には再診料は発生しない。

 

・狂犬病ワクチン接種3300円、犬6種混合ワクチン7700円、猫3種混合ワクチン5500円かかる。これら以外のワクチンは事前連絡と準備時間が必要。

 

・健康診断の場合、年齢・性別・基礎疾患の有無により金額が異なる。血液検査の場合犬で14300円・猫で12100円、レントゲン検査で4400円、腹部超音波検査で4400円でこれらの組み合わせになる。ただし一般身体検査(問診・聴診・視診・視診・耳道の確認・腹部触診・目の確認・歯石の確認)は無料で行っている。

 

●初来院料や診察料について

初来院料(550円)は初めて当院にいらっしゃった場合に発生します。カルテケースの金額と考えて間違いありません。

初診料(1100円)は初めて当院にいらっしゃった場合に発生します。カルテ表紙の金額と考えて間違いありません。

再診料(550円)は動物を連れて病院にいらっしゃった場合に発生します。お薬のみの処方や日常ケア(爪切り、肛門腺絞り)の場合には発生しません。

本当は初めて認められた症状の場合には初診料が発生するものらしいのですが、区別が手間なので基本的に初診と再診を分けていません。多分近々診察料(550円)に統合すると思います。

 

●手術について

多くの動物が経験する手術が中性化手術だと思います。中性化とは性をなくすという意味で、去勢手術、避妊手術がこれにあたります。

中性化手術に関連する検査や処置について細かく書きますと

・全身麻酔をかけることができるかの事前検査(血液検査やレントゲン検査など)

・全身麻酔をかける際の手技(静脈留置設置、全身麻酔投与、気管挿管、ガス麻酔による維持、術中点滴、術中保温、麻酔状態の管理)

・手術時の必須手技(事前の抗生物質投与、事前の鎮痛剤投与)

・手術手技

・術後内服薬(抗生物質、鎮痛剤)、エリザベスカラーの処方

・抜糸

になります。これらの合計を通常「総料金」と呼びます。当院だとコミコミと言ったりします。

ポイントは手術手技だけを「手術料金」と謳っている場合があることで、麻酔・手術・その他の合計で確認することをおすすめします。

 

当院の設定金額は

・初来院料(550円)+初診料(1100円)

・事前検査→血液検査7700円~犬健康診断セット15400円(動物の年齢により勧める血液検査が異なります)

場合によりレントゲン検査→4400円~

・全身麻酔をかける際の手技→5500円~(麻酔に関わる全ての料金。1.5時間を超えると5500円追加)

・手術時の必須手技→抗生物質投与1650円、局所麻酔薬投与1650円、事前の鎮痛剤投与1650円(局所麻酔薬・鎮痛剤は使用しない場合もある)

・手術手技→犬去勢手術16500円~、犬避妊手術27500円~、猫去勢手術11000円、猫避妊手術22000円~、

(5kg以上で+5500円、以降5kgごとに5500円ずつ加算)

・術後内服薬の処方→抗生物質基本7日間1日220~440円、鎮痛剤基本4日間1日110~330円)

・エリザベスカラー代770~1650円。術後衣は傷口の確認がしにくいため推奨しません。

・抜糸→無料

 

例えば、4kgの犬、男の仔(去勢手術)、事前検査で健康診断セット血液検査を選択した場合には、

・初来院料(550円)+初診料(1100円)+事前検査(15400円)+全身麻酔手技(5500円)+抗生物質注射1650円+犬去勢手術16500円+術後抗生物質基本7日間1日330円=2310円、鎮痛剤4日間1日220円=880円、エリザベスカラー1650円 総合計45540円になります。

動物の現況がわかっている場合でしたら金額の計算が可能です。ご確認ください。

 

●中性化手術よりも多く当院で実施しているのが「沈静下歯石除去」で、次いで局所麻酔を併用した残存乳歯の抜歯があります。

こちらは全身麻酔ではなく鎮静という「動物がだるくて動こうとしない」状態で超音波により歯石を除去する方法です。

・事前検査→血液検査7700~15400円、レントゲン検査→4400円~(レントゲンは不要な場合が多い、打診で十分)

・鎮静をかける際の手技→3300円~(鎮静をする注射1650円、鎮静を解く注射1650円)

・鎮静の必須手技→場合により抗生物質投与1650円、超音波歯石除去のみでは不要。

・歯石除去手技→16500円~(一定時間以上で+5500円、抜歯を行う場合従量制で加算)

・犬の犬歯乳歯の抜歯の場合1本最大4000円、その他の抜歯の場合程度により異なるが1本最大4000円。

・術後内服薬の処方→抜歯を行う場合に処方(抗生物質基本7日間1日220~440円、鎮痛剤基本4日間1日110~330円))

 

例えば4kgの犬、事前検査で健康診断セット血液検査を選択した場合には、

・初来院料(550円)+初診料(1100円)+事前検査(15400円)+鎮静手技(3300円)+超音波歯石除去16500円

総合計36850円になります。

最近(3ヶ月以内)に血液検査を実施しており、動物の体調に変化がない場合は事前検査は不要ですので21450円です。

 

特にこの場合、全身麻酔ではないためアニコムさんに加入されている場合には処置に分類されます。なので手術枠を消費することなくほぼ半額が負担されることから「お得だなぁ」と個人的に思います。

 

●ワクチンについて

僕はそもそも、ワクチン接種を治療の一環に位置付けすることに疑問をいだいています。

そのため当院ではワクチン接種のみの場合には再診料を頂いていません。もちろん身体検査や検温はワクチン接種の際の必須手技ですので行います。

なお、当院は1歳齢以降の混合ワクチンは3年以上間を空けた接種を推奨しています。

 

狂犬病ワクチン:3300円

犬の6種混合ワクチン:7700円(税別)(6種以上のワクチンを希望の場合は要事前連絡、通常備蓄していません)

猫の3種混合ワクチン:5500円(税別)(3種以上のワクチンを希望の場合は要事前連絡、通常備蓄していません)

 

例えば初めて当院に来院して犬6種混合ワクチン接種を行う場合、

初来院料(550円)+初診料(1100円)+犬6種混合ワクチン接種料(7700円)で、合計9350円になります。

一方すでにカルテを作ってある狂犬病ワクチン接種の場合、

狂犬病ワクチン接種料(3300円)のみですので、合計3300円になります。

 

●健康診断について

健康診断の場合、検査内容と年齢・性別・基礎疾患の有無により金額が異なります。

一般身体検査(問診・聴診・視診・視診・耳道の確認・腹部触診・目の確認・歯石の確認)はすべて無料で行っています。料金が発生するのは初来院や初診料と各種院内検査を行った場合のみです。

血液検査の場合犬で14300円・猫で12100円、レントゲン検査で4400円、腹部超音波検査で4400円で、これらの組み合わせにより健康状態を確認します。

ただし最も重要な事柄として健康診断は「今の生活が体に無理をさせていないかを確認する検査」です。

健康診断で健康になるわけではありませんので勘違いをなさらぬようご注意ください。

体を作るのは主に食餌、体に刺激を与えるのは主に外部環境です。

 

この他に「この金額がちょっとわかりにくい」などの意見があれば、このブログに継ぎ足していく予定です。

なにか疑問がある場合にはお電話やメールにてご相談ください。可能な限りお答えいたします。

 

小野寺動物病院 小野寺史也

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お薬の処方とチェックについて

2020年9月3日

やっと秋らしい気温と天気になってきました。

長い夏だったなぁという印象が強い院長の小野寺です、こんばんは。

 

他院で内服薬の処方量を間違えられたため、信用できなくなり転院してこられるケースを見かけました。

処方量の間違いはもちろんいけません。場合によっては10倍の量を処方される場合も存在しえます。

ですが人が処方している以上間違える可能性はどうしても存在します。

 

処方の間違いを防ぐための当院独自の規則として

・粉薬の場合、粉薬にする前の錠剤数を僕(獣医師)が目視で確認する。

・粉薬にしたあとに分布の不均一・薬袋からの漏れがないか、僕が目視と官能試験(匂いで薬の漏れがないかを確認)で確認する。

・分割薬の場合、準備された分割する前の薬剤が指示と異なっていないかを僕が目視で確認する。

・分割薬の用量・個数が間違っていないかを僕が目視で確認する。

・薬の内服指示量・頻度の表記が間違っていないかを僕が目視で確認する。

 

としており、以上のチェックをした後に処方をしています。ですので処方するときの時間は、正直他院よりもかかっていると思います。

なので「今から行くので薬の準備をお願いします」というのはご勘弁ください。

 

それでも無くならないのがミスというものです。

「100回に1回ミスする人がダブルチェックしても、1万回に1回はミスが発生する。「万が一」は「あり得るから気をつけろ」という意味。」

という先輩の言葉が思い出されます。

さすがに1%の高確率でミスはしないと思いますが、しようと思ってミスする人などいませんよね。

 

万が一「あれ?いつもと薬の大きさが違うぞ?」とか「あれ?いつもと書いてある飲ませ方が違うぞ?」とか「あれ?いつもと粉薬の量が違うぞ?」いうことがありましたら、飲ませる前に必ずご連絡ください。

 

よろしくお願いいたします。

 

小野寺動物病院 小野寺史也

 

 

 

 

 

当院のレジ袋はかわらず無料です。(レジ袋有料化について)

2020年7月4日

すごい強風が吹きすさんでいますね。秒速13mだそうです。

窓の外の電線がすごいたわんでいて少々不安な院長小野寺です。おはようございます。

ちなみにですが「吹きすさぶ」には笛をなぐさめに吹くという意味もありますよ。まあ今調べたんですけどね。

 

さて、去る7月1日から 容器包装リサイクル法の改定に伴い店頭小売の商品を入れるレジ袋の有料化が義務付けられました。

人のクリニックの院内処方では対象外、景品を入れる場合はも対象外、など場合により色々異なるようです。

ケースにより使い分けるのは少々煩わしいのと、現在流行中の新型コロナウイルス感染症の対策として待合室の混雑を極力減らす努力をしている中でやり取りに時間をかけることは僕には好ましく思えません。

 

ですので院内のレジ袋をすべて有料化対象外のレジ袋(植物由来ポリエチレン25%配合)に変更しました。

今後もレジ袋が必要かをお聞きし、必要ならば入れてお渡しする従来どおりのスタイルでいくつもりです。

 

ただ、マイバックの使用やレジ袋の再利用は資源保護の観点からも好ましいので、レジ袋がご不要な場合はお申し出ください。

よろしくお願いいたします。

 

小野寺動物病院 小野寺史也

7月24日は休診です。

2020年6月25日

クーラーを入れようか入れまいか迷う気温の日が続いていますね。

つけないと少し蒸すし、つけるといつの間にか寒い…。

病院内は一律動物の適温と言われる24℃に統一していますが自宅エリアの気温設定に悩む獣医師の小野寺です。

こんにちは。

 

さて、7月なのですが24日金曜日・祝日(スポーツの日)にお休みをいただこうと思っています。

もともと午前診察の日ですが、お電話などが繋がらなくなりますのでご注意ください。

とはいえ病院あてのメールは僕のスマホにも通知が来ますのでお困りのことがありましたらメールにてご相談ください。

 

最近、初めて来院された飼い主様にお渡ししている「小野寺動物病院の考え方」と「自然食への移行時の注意点」についてのプリントの中身を改定してみました。

お伝えする内容の大まかなところは変わっていませんが、細かな数字の変更と文章の簡略化をしています。

すでにプリントをお持ちの飼い主様も、ご興味がありましたら診察時にお声かけください。お渡しいたします。

 

新型コロナウイルス感染症対策として待合室の混雑を避けるため、継続内服薬の処方を郵送で対応しています。

内服薬の代金は後日診察のときにお支払いいただければ大丈夫です。振り込みや現金書留による入金はお願いしておりません。

ただ、お支払時に病院側の記録と飼い主様側の記録を同じにしたいので、郵送時に同封している料金明細の持参をお願いいたします。

 

よろしくお願いいたします。

 

小野寺動物病院 小野寺史也

ちらほら真夏日がまじり始めましたね(熱中症について)

2020年6月10日

6月も半ばになり、徐々に暑さも厳しくなって来ました。現在の気温も27℃と真夏日目前とのこと。
これぐらいの気温になってしまうと、ともすれば朝早めの散歩に出かけていても熱中症のリスクがあるため注意が必要です。

特に今年はマスクを着用している方も多いはず。外出時には動物だけでなく飼い主の方も対策を忘れずに行ってください。

(今日の時点での、今年の人の熱中症による救急搬送は1100人以上、2名が亡くなられているとのことです。)

 

要約すると犬の熱中症対策注意点としては

・大丈夫だろうと思ってもエアコンを付ける、もしくは扇風機を付けておく。

・地面との距離が近いのと毛皮のせいで、人の体感気温と犬の体感気温の差は意外と大きい。

・霧吹きやスプレーボトルに冷水を入れ、散歩中に吹きかけてあげる。

・外気温が低いうちに散歩する、もしくはいっそ散歩の回数を減らす。

 

猫の熱中症対策としては

・大丈夫だろうと思ってもエアコンを付ける、もしくは扇風機を付けておく。

 

…と、動物の熱中症対策で最も効果が高いのは「エアコン」です。こんなことを書くと「省エネでない」と言われてしまいそうですがいいんです。僕は動物を健康に保つのが仕事ですので!

 

動物にはエクリン汗腺というサラサラした汗をかける部位が足裏などごく限られた部位にしかなく、高くなってしまった体温はパンティング(舌を出してハアハアすること)で体外に逃そうとします。

ただやはり、体の大きさに対して熱交換が出来る部分が狭いため・地面との距離が近いために照り返しを間近に浴びるなどの理由で犬は熱中症にかかりやすい体質・環境にあると言えます。

対策としては
◯気温の低い時間帯の散歩を心がける。(本人が行きたがらなければ行かない選択肢も可です)
・地面の温度を確認する。
・散歩中は木陰など比較的涼しい場所を選んで散歩する.
◯散歩前・散歩中・散歩後に給水を十分に与える。
◎服に保冷剤などを貼り付けておく。
◎霧吹きに新鮮な水道水を入れ、散歩中に体に噴きかけてあげる。
◯少し暑い程度であっても送風機やエアコンを使用する。

などが挙げられます。
熱中症になると元気の低下、食欲の低下、下痢、嘔吐、血尿、血便などが見られ、特に血尿は視認しやすい異常だと思われます。
体を触って特に熱いと感じたときには濡らしたバスタオルやタオルを掛け、その上から保冷剤や氷囊で体表、脇の下、内股などを冷やします。状態の異常が続くようでしたら早めに病院までご連絡下さい。

 

熱中症は元気な動物が1日で致命的な状態に陥る危険な病気です。体が小さい犬や長毛種で多く認められますがどのような犬種でも悪条件が揃えばかかる可能性があります。注意し過ぎということはないと思いますので、ぜひご留意いただければと思います。

 

小野寺動物病院 院長 小野寺史也